【ネタバレあり】サンダーボルツ*感想やあらすじ

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※本記事は映画『サンダーボルツ*』のネタバレを含みます。未鑑賞の方はご注意ください。
※ストーリーの内容や登場人物の描写は、筆者の記憶と解釈に基づいています。事実と異なる可能性もございますので、予めご了承ください。

※”あらすじ”は長文になるため最後に記載しています。

総合評価 ★★★★☆(4.5/5)

サンダーボルツは、MCUの中でも異色の“負け犬”ヒーローや元ヴィランが集結した映画です。各キャラクターが抱えるトラウマや葛藤、ヒーローへの憧れを、それぞれの価値観で丁寧に描写しています。キャラクターの個性はもちろん、家族愛などの人間ドラマも盛り込まれ、感動を覚える場面も多くあります。

アクションシーンはMCUらしさを保ちながらも控えめで、登場キャラクターたちは空を飛んだり派手な必殺技を持たないため、動きにはリアリティがあります。むしろその現実味が、彼らが”主人公ではない2軍の戦士”であることを強調し、強敵との圧倒的な力の差や絶望感を鮮明に描き出しています。

それでも彼らは心を通わせ、力を合わせて強大な敵に立ち向かいます。そんな彼らの勇姿を、ぜひ劇場で目撃してほしいです。

感想・考察

■よかった点

  • 個性的なキャラクターたちの口の悪いリアルな掛け合いや、成長が丁寧に描かれている
  • 事前知識なしでも楽しめる。
  • 心理描写やチーム内の人間関係がリアルで共感しやすい。
  • シリアスなテーマとユーモアのバランスが取れている。

特に筆者が期待していたアレクセイのコミカルな存在感は健在。監督がブラックウィドウと異なるため少し心配をしていました。

■惜しかった点

  • 何といってもタスクマスターの早々の退場。エンディングまで再登場を望む気持ちがノイズになる。
  • 一部キャラクターの掘り下げが不十分に感じられる。
  • 後半がやや駆け足感がある。

まとめ|誰におすすめ?

総合評価:★★★★☆~★★★★★(4.5/5)

  • これまでのMCU作品をあまり観ていなくても楽しめる、マーベル初心者や久しぶりにマーベル映画を観る人
  • 問題児やクセの強いメンバーがチームを組んで逆境に挑む熱いチームドラマが好きな方
  • MCUの新たな展開や進化を体感したい、コアなファンやかつてのファン。
  • シリアスさとユーモアが混ざった、従来のマーベル映画とは一味違う作風を楽しみたい映画ファン

この作品は、最強ヒーロー不在の世界で“負け犬”ヒーローや元ヴィランが強大な敵に挑む感動的なドラマと新鮮なチームワークを描いており、幅広い層に刺さる内容となっています。


この先は”あらすじ”です。筆者の記憶に基づいたストーリー全般のネタバレを含みます。未鑑賞の方はぜひ映画を観てからの閲覧をお勧めします。

あらすじ

ラボへの潜入任務

高層ビルの屋上 パーカースウェット姿の女性。エレーナだ。彼女は虚空を見つめ、虚無感に浸っている。ただ流されるだけの人生に意味や価値を感じられないといった表情だ。次の瞬間、躊躇なくビルから飛び降りる。途中パラシュートが開き、ビル内の隙間に着陸。潜入した先はOXE社ラボ。今回の任務はとある計画の証拠隠滅。脱ぎ捨てられたパラシュートに気づいた警備員、エレーナは警備員の後ろから近づき「Boo」と一言。驚いた警備員の振り向きざまに殴り掛かる。手早く相手の反撃を制し蹴りや手刀を放ち昏倒させる。次に屋内に移動し、警備員数人を流れるように倒していくが、どことなく雑で虚無感のまま動いているように見える。

場面が切り替わりドキュメンタリーのように語るエレーナ。「ちゃんと聞いてる?」と不機嫌に目線を下げる。目線の先には縛られたラボの従業員らしき男がおびえているどうやら、ターゲットのある場所に行くにはゲートの顔認証が必要であるが、その男の顔ではだめらしい。その時、研究員のような服装をした男が叫びながら拳銃を構えていた。エレーナはこの男の顔なら通りそうと思ったが、男が発砲を始める。面倒そうにけだるく銃撃を交わしていくエレーナ。男を捕まえたが男に一撃を食らったうえ、自死されてしまう。男の顔は銃で損傷し認証に使えなくなってしまった。計画変更。依頼主から後処理方法は指定されていない。

ビルから離れ、服装も相まって人ごみに紛れるエレーナ、依頼主に電話連絡。話しながらおもむろに振り向いた次の瞬間、ビルのラボがあった階層が閃光を放ち爆音とともに黒煙が立ち炎上する。人々が悲鳴を上げて逃げる中、エレーナは前に向き直し任務完了を報告する。

法廷

バッキー・バーンズは新人議員として弾劾による法廷の行方をマスコミに問われる。政治家らしいそれっぽい発言を言ってその場をやり過ごし法廷内へ着席する。法廷内ではCIA長官のヴァレンティーナ(愛称:ヴァル)が被告人として裁判を受けている。過去、OXE社の会長であった際に陰で行っていた非人道実験が疑われている。余裕を持った表情で裁判官をたしなめるように話すヴァル、アベンジャーズがいない今、新たなヒーローの必要性を語り、「大統領が赤い怪物になってもアベンジャーズは現れなかった」「我々が盾となるべき」と正当性を主張するが裁判官の指摘により疑いは晴れずいらだちを覚える。また、バッキーは法廷での偽善的な光景にどこかいら立ちを感じていた。
法廷を後にするヴァルと秘書のメル。歩きながらバレンティーナは秘書へ証拠となるものはすべて処理するように指示する。

アレクセイとエレーナ

アレクセイは過去の栄光ある時代の自分の映像をリビングで見ていた。パレードに参加するたくさんの観客へ手を振っている。その時ドアをノックする音が聞こえる、配達員だと思い「置き配指定だ!」と怒鳴る。「アレクセイ」と声が聞こえた、「エレーナか?!」と気づき、急ぎ部屋を片づけ、身だしなみを整えるため、台所洗剤で歯を洗い口をゆすぐ。アレクセイは招き入れたエレーナへ今は仕事が忙しく充実していると見栄を張るが、エレーナからはこの仕事を辞めたいと相談を受ける。エレーナは仕事に意味や価値を感じられず悩んでいるが、アレクセイは自分と違い、能力を認められて仕事があるエレーナに対し、「俺なら何でもやる」「お姉さんから受け継ぐ時が来た」「ヒーローこそ最高の使命だ」というが、その過去ヒーローだったアレクセイが今はほとんど仕事がないことを見破られてしまう。

アレクセイの家からでたエレーナは仕事の雇用主であるヴァルに電話口で「もうこの仕事はやめて、もっと表舞台に立つ仕事をしたい」と告げる。エレーナの気持ちを聞いたヴァルは最後の仕事としてあるエージェントの処理を依頼される。「あと一人処理すれば終わり」と仕事を拒否させないよう暗示のように繰り返す。

OXE社秘密施設

荒野にある秘密の地下施設入り口前、監視カメラの死角を気にしながら岩場に隠れるエレーナ。
今回の任務はこの施設に、裁判で有益な証拠品を盗みにターゲットが現れるからそれを処理すること。
入り口前でターゲットのゴーストを発見するが先に侵入されてしまう。

施設潜入後、セントリー計画関連の極秘情報の資料を見つけ、それがターゲットの求めているものだと考えおもむろに懐にしまう。その後、何者かからの銃撃を受ける。USエージェントのジョン・ウォーカーだ。状況が呑み込めずにウォーカーと退治していると別の同業者が割り込む「タスクマスター」だ。タスクマスターとウォーカーは互いの盾で激しい攻防を行う。ウォーカーとタスクマスターが距離をとったところで、ウォーカーの背後の扉からエレーナのターゲットである「ゴースト」が現れる。ゴーストはウォーカーに攻撃を仕掛けるそぶりをしながらフェイズ能力で透明になりウォーカーをすり抜け、タスクマスターに一撃を与える。隙を見てエレーナはターゲットであるゴーストへ攻撃を仕掛けるが、いなされて「邪魔しないで!」と床に転ばされる。四つ巴の状態で互いにターゲットが入り乱れる中、まずはゴーストがタスクマスターの額に銃の一撃を与え勝利する。しかし場は膠着状態に。状況がおかしいと気づいたエレーナ。今いる場所はヴァルの悪事の証拠が集められている場所であり、我々もヴァルの悪事の証拠品である。これは罠で、ここで他の証拠品と共に自分たちもシュレッダーされると気づく。その時、わきから物音がし、ボブと名乗る謎の男が現れる。ボブは診察着を着ており、なにかの装置で眠らされていたが起きたらしい。ボブはなぜここにいるのかなど記憶がないようだ。

証拠隠滅

そのころ、ヴァルは議員向けのパーティーの真っ最中。秘書のメルから施設内での異常事態を知らされると「全部燃やしちゃって」と施設の焼却処理をメルに指示をしていた。パーティーに参加していたバッキーは、裁判の有益な情報をつかむためヴァルを見張っていたが、秘書のメルに気づく。メルをおとせば真相に近づけると考えた。メルには冷たくあしらわれてしまうがなんとか連絡先を渡すことはできた。

施設内の温度が上がりエレーナ達は、施設内の証拠品が我々ともども焼却処理されることを察知する。
ゴーストが抜け出そうとするもゴースト対策のノイズ音による妨害が入り能力を出せない。ゴーストだけでなく全員がノイズにより耳鳴りと頭痛に耐えるウォーカーが、ゴースト対策は別電源のはずだ!と思いつき、全員で室内の別電源を探すことにする。エレーナが電源を見つけ、「左から失礼!」すかさずウォーカーが装備の盾を使って電源を破壊する。

能力を使えるようになったゴーストが扉を解錠するため抜け出る、なかなかドアが開かない。やはり信用するべきではなかったかと考えたがしばらくしてドアが開いた。ゴースト曰く、この先のエレベーターが止まっていて進めないから戻ってきたとのこと。

脱出

施設のエレベータは止まっており、エレベーターのシャフトを上り脱出するしかない。しかし先が見えないほど高い。ウォーカーがまかせろと、超人的なジャンプをするも、届かず落ちて背中を強打する。
どうにもならない中、ボブがアナログな発想を提案する。

4人で背中を合わせて足を壁に突っ張りながら右足左足と息を合わせて少しずつエレベーターのシャフトを上る。シャフトの先はまだ見えないが、先ほどいた地面はすぐ下にみえる。全員ともうんざりしているが、方法がこれしかないとあきらめた顔をしている。途中、扉が見え、喜びもつかの間、この状況でどうやって扉を開き中に入るか案がない。もめているうちにボブが突然「きゅうり」と言い出す。
どうやら「きゅうり」と叫ぶことで脳を活性化させてくしゃみをとめようとしているらしい。シャフトの壁面が滑るため、くしゃみをしただけで全員が落ちてしまうかもしれない状況。メンバーが焦る中、ウォーカーが「俺が扉に行く!」と叫ぶが一人が抜けるとその他が落ちてしまうこと、そもそもウォーカーは信用できないとで、もめていると、いよいよくしゃみが我慢できなくなったボブを全員で「きゅうり!きゅうり!」と叫ぶ。ウォーカーが我慢できず扉に飛びつく。バラバラ落ちていく他のメンバーを扉に入った瞬間に奇跡の連携で全員が助かる。救い出され通路に倒れこむエレーナ、一時的に意識を失い幼少期のトラウマ(レッドルームの教育で林の中に友人を呼び出し殺害する。)を思い出す。ハッと気がづくとボブも隣で倒れこんでおりエレーナと手が触れていた。一瞬不思議に思うが、状況を思い出し冷静に起き上がる。

覚醒

ヴァルはパーティー会場から移動中、秘書から彼らが焼却処理を免れたことを報告されると処理部隊を派遣させる。また、メルの持つタブレットにはなぞの人物(ボブ)の映像があり、この人物について秘書に調査を指示する。調査の結果ボブは過去に行った非人道的超人化実験の際に取り残された被検体の一人であり、それが生存していることにヴァルは驚きタブレットの画面にくぎ付けになる。生存しているということは彼の身体が力に適合し能力を持っているという可能性に気づく。ヴァルはヘリで施設に到着すると、すでに施設入り口前に処理部隊が集まっている。ヴァルは対象を殺さないように処理部隊リーダーに指示する。

エレーナ達は入り口にヴァルが差し向けた処理部隊がいることを確認。ウォーカーは自分の過去の栄光を元に自分が脱出の指揮することが正しいと告げるが、エレーナは自分の少女時代のサッカーチーム”サンダーボルト”が一勝もできなかったこと、負け続け都もあきらめなかった。それが今の私を作ったことを例え、過去の栄光など無駄話だとさえぎった。もめた末、脱出案をエレーナが考えることに。
作戦で必要な電気系統を操作するエレーナ。同行しているボブから今日は調子がいいので役に立つことを伝えられる。その時。大きな振動で電気系統が壊れて使用できなくなる。作戦が進まず、我慢できなくなったウォーカーは単身で処理部隊に突っ込んでいく。エレーナはあきれながら、かつ、ボブを守りながら進み、ウォーカーと合流。処理部隊の服を着てけが人を運ぶ偽装をしながら施設から脱出する3人。先に脱出していたゴーストが装甲車をもってきて施設敷地からの脱出を図る。しかし、敷地から出るためにはゲートの検問を通らなければならないが、短気な彼らは検問担当とうまくいかず、もめてしまう。そのとき、荷台から降りたボブがマシンガンを片手に外であばれだした。ピンチになったため自ら囮になったのだ。ボブは追い詰められ、処理部隊はヴァルの制止も聞かずにボブを銃撃し、複数の銃撃を受けた彼はその場に倒れた。装甲車にいる三人はボブの行動に驚きどうにかできないか考えたが、犠牲を無駄にしないよう施設から脱出した。

三人が逃走したすぐあと、銃撃を受けたはずのボブが無傷で起き上がり、宙に浮き、空高く飛んでいく。ボブは自分の状況に驚き歓喜するが自分の力を制御できず、そのまま墜落してしまう。
ボブの墜落現場にて、ボブが生存していることを知ったヴァルは自身が購入したNYにあるウォッチタワー(旧アベンジャーズビル)へ彼を運ぶように指示する。

救援

ボブが墜落した衝撃で大破した装甲車を乗り捨て、徒歩で移動するエレーナ、ウォーカー、ゴーストの三人、ボブとは何者か議論するが、エレーナは施設内で見つけた極秘資料の超人プロジェクトの資料を見せる。おそらくこれの被害者だろうと。徒歩で移動中のエレーナ達。ふと、遠くから車の音が聞こえる。赤茶色のリムジンだ。エレーナはバツの悪そうな顔をして気づかれないように伏せるようウォーカーとゴーストに仰ぐが車に乗るアレクセイの声は大きくすでにばれているようだった。どうやらヴァルがパーティ会場から移動したリムジンはアレクセイが運転していて情報を得ていたようだ。3人はアレクセイのリムジンに乗り移動する。エレーナがウォーカーとゴーストと一緒に行動していることに興奮し「サンダーボルツ!」と叫ぶアレクセイ。

背後から装甲車が3台現れて追跡されている。リムジンのアクセルを踏むも一向にスピードは上がらない。銃撃が開始されるとアレクセイはリムジンの防護システムを起動させるが、起動したのはパーティーシステム。社内にムーディーな音楽が鳴り、天井がひかり、床から煙の演出され、車内は無言につつまれる。あきれるエレーナ、だめだと判断したゴーストはウォーカーに盾で防ぐようすぐさま指示。後部ガラスに盾を構えた瞬間、装甲車からの無数の銃撃に襲われる。アレクセイは防弾仕様ではなく防弾仕様のように見える車と言い訳をする。銃撃の合間を狙ってゴーストが装甲車を殲滅するため社外に飛び出すが、ゴースト対策のノイズが発生し、倒れこむ。ウォーカーにより引きずられるようゴーストは車内に戻される。エレーナが覚悟を決めて窓から身を乗り出し拳銃で応戦。二発撃ったところ装甲車がなぜか爆発し、何が何だかわからない。当たり所がよかったのか?不思議にみていると、後ろからバイクに乗ったバッキー・バーンズが現れる。爆発はバッキーの攻撃であった。ウォーカーが「バッキー?」と姿を確認し、アレクセイが「ウィンター・ソルジャーだ!かっこいい!」と反応する。2台の装甲車を撃退したバッキー。歓喜に包まれる車内。喜んだのもつかの間、次の瞬間バッキーはリムジンに向かって射出式爆弾を放つ。リムジンの車両後部が爆発。爆発の風圧で車両後部が持ち上がり上がり宙を舞い前方にゆっくりとひっくり帰り大破する。

サンダーボルツ結成

とある隠れ家で、4人を拘束するバッキー。アレクセイを除く3人は法廷の証人としてヴァルを追い詰める計画を話す。その時、パーティで出会ったヴァルの秘書であるメルから助けを求める電話が。
ヴァルが暴走しており、止められず、アベンジャーズがいない今、バッキーに助けてほしい。と。
仕方なく、4人にチームとして協力を依頼する。エレーナは「相手を間違えている」「私たちはヒーローじゃない!できるわけがないと食い下がるが「俺も昔は逃げていた。逃げるたびに失った」「逃げても何も解決しない。」「今行動するか、永遠に抱えて生きるかだ」と説得。アレクセイは無謀な作戦に挑む状況と無勝のサッカーチームの同じ状況に興奮し声を奮い立たせ「サンダーボルツ!」と叫ぶ。

セントリー

ウォッチタワーの仮ラボで目覚めたボブ。ヴァルは優しい顔と言葉でボブを洗脳していく。「あなたは選ばれた。特別なの、力を貸してほしい」

そのころウォッチタワーに到着したエレーナ達。作戦はなく、車で派手に入り口へ突っ込み、建物内へ侵入。警備隊とバトル。情人に対して圧倒的な力を見せる。その時、館内放送で改築中のビルに被害を出さないようにとヴァルから部屋へ招かれる。

エレベーターで移動し、警戒しながらもヴァルの部屋に招かれた一行。ヴァルお得意の見下した演説をされ、一行は攻撃に移るが、なぜかヴァルに攻撃が届かない。そこへ、金髪に黄色の衣装、Sと書かれた大きなバックルを着たボブが現れる。セントリーというヒーローになったと。ヴァルがセントリーの初仕事としてエレーナ達を倒すよう指示、セントリーの超能力のようなすさまじい力にエレーナ達は歯が立たない。合えなく撤退を余儀なくされ、エレベーターへ駆け込み逃走する。

ヴァルは改めてエレーナ達を処理するようにセントリーに指示するが、セントリーは彼らとは戦いたくないという。また、「なぜ神が指図されるんだ」と力に心を奪われたセントリーはヴァルに迫る。
ヴァルはこのセントリーは失敗と判断し、キルスイッチを押そうとするが一歩遅くセントリーに追い詰められキルスイッチを床に落としてしまう。セントリーがヴァルにとどめを刺す寸前、秘書のメルが現れキルスイッチを使い、セントリーは倒れた。

ヒーロー

エレベーターから降りたエレーナ達、自分たちは無力でヒーローでもなく、無理だと口論になり、あきらめてその場でチームは解散する。アレクセイはエレーナを追いかけ、駆け寄るも、「今更父親ずらしないで」「ずっとパパに会いたかった」「心配も連絡もしてくれなかった」とエレーナから本心を聞かされる。アレクセイもずっとエレーナのことを気にしていて「おそくなったが今ここにいる」と答え、
ようやく二人のわだかまりが解ける。

ビルからヴァルと秘書は脱出するが、上空には真っ黒になったセントリーらしき姿が。黒いセントリーは近くにいたヘリを攻撃し、ビルを破壊し始める。瓦礫から人々を救うため、解散したメンバー各々無意識に人々を救い始める。5人が再びあつまり、協力して一枚のビル外壁をささえ人々を守る。人々を救った5人は称賛されるがそれもつかの間アレクセイが助けた少女がセントリーによって闇に飲み込まれ姿がなくなる。後に残ったのは地面の黒い焼け跡のような跡。その後も次々と人々を消していき、影のような黒い闇がNY全体を侵食し始める。

虚無

エレーナはこの状況の解決にはボブの協力が必要で、この闇の中にボブいると信じ、自ら闇に飲み込まれる。闇の中では、取り込まれた本人のトラウマが何度も繰り返えされる。トラウマに必死に抵抗し、ボブへの経路をみつけ、ようやくボブに合うボブは自宅のガレージのような場所におり、家庭内の問題から逃げ「ここが一番マシ」と閉じこもっていた。また、ボブ曰くあの黒い存在はボブの闇の部分で”ヴォイド”といい、自分にはなにもできないという。空間が暴走するなかボブを諭し、闇の世界からの脱出を図るエレーナ。そこに後から闇に乗り込んだ他の4人が現れて協力してその空間から脱出を図る。
メンバー達のトラウマを乗り越えた先に、先日エレーナが破壊したラボがあった。そこにはボブの姿をしたヴォイドがいた。ボブ以外のメンバーは壁に貼り付けられ手が出ない。唯一ボブが攻撃を仕掛けられたがそれはヴォイドの罠で、ボブはヴォイドに殴り掛かるたびに体が黒くなりヴォイドに侵食される。5人は力を振り絞り、我を失いヴォイドに取り込まれる寸前だったボブを救出する。虚無の空間から脱出すると共に闇が消え、消された人々が元の世界に戻った。

騒動の中、逃げるヴァルを見つけ追い詰める5人。ヴァルが隠れた幕を通るとそこには多くの報道陣たちが集まり、記者会見が今まさに始まろうとしていた。ヴァルは5人とボブを新たなアベンジャーズと発表する。メンバーはヴァルにしてやられたと思ったが、ボブはなぜか嬉しそう。エレーナはヴァルの耳元で「私たちの方が有利よ」と告げる。

エンドクレジット①

スーパーのシリアル食品が並ぶコーナーに身なりを整えた髭の大男がいる。アレクセイだ。
アレクセイはコーナーに来た老夫人にやさしく語り掛けるようにニューアベンジャーズがパッケージに描かれたシリアルのボックスを勧める。老夫人は話を合わせるようにアレクセイからシリアルのボックスを受け取り、お礼を言いながらコーナーを去るそぶりを見せるが、さっとその箱を投げ置き去っていく。

エンドクレジット②

仕事の後、新たな基地であるウォッチタワーに集まったニュー・アベンジャーズのメンバー。
世間からは”偽・ベンジャーズ”などと揶揄されて、すでに新しいキャプテン・アメリカとなったサム・ウィルソンが”Avengers”の商標権登録を申請しておりチーム名の問題が発生している。アレクセイは”AvengerZ”であれば問題ないなどとおどけて周りをあきれさせている。一方で基地で読書をしながら留守番しているボブに関しては力を出すにはもう一人(ヴォイド)が必要で戦闘には役に立っていないが、皿洗いなどをして役に立っていると主張している。

エレーナ達は今後、宇宙の問題にも対処しなければならないことを話していたところ、余剰次元からの飛行物体到来を検知する。飛行物体にはファンタスティック4のロゴマークである”4”が刻まれている。どうやら2025年7月25日公開の映画「ファンタスティック4:ファースト・ステップ」と繋がることが暗示される。

そして、映画は締めくくられるが、「サンダーボルツ*」のチーム名ではなく、「ニューアベンジャーズとボブは帰ってくる」のクレジットで終わります。

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