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【映画レビュー】『ヴェノム:ザ・ラストダンス』――おじさんとやんちゃ坊主の最高のラストダンス

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blogサムネイル_ヴェノム_ザ・ラストダンス SF

映画公開日:2024年11月1日
※この記事には一部ネタバレを含みます

作品の位置づけとテーマ

いわゆるダークヒーローものの作品ではあるが、主人公でジャーナリストのエディは普通のおじさんだし、ヴェノムも地球の文化を学びながらも本能に生きている。どちらもヒーローらしくもダークヒーローらしくもなく、終始めちゃくちゃな行動で突っ走る。そんなヴェノムの純粋で本能的な行動を受け入れているエディとの絆は相当なものだ。

シリーズ完結への道

今作はシリーズ三作目であり最終章。そのサブタイトル「ザ・ラストダンス」が示す通り、ヴェノムシリーズはいったんの完結を迎えるように感じられる。

筆者とヴェノムの出会い

筆者はマーベル作品が好きではあるが、ヴェノムについてはキャラクターデザインの独特さから当初は敬遠していた。しかし、VODサービスで1作目と2作目が無料配信された際に視聴し、見事にハマってしまった。三作目となる本作は、前作視聴から少し時間が空いてしまったこともあり、主役以外の登場人物を見て「誰だっけ?」となることが多く、予習の必要性を痛感。映画終盤まで「ごめん、誰だっけ?」と心の中で謝り続けていた。

ストーリーの概要

破壊神でありシンビオートの創造主ヌルが復活間近となり、その復活の鍵となるコーデックス(シンビオートと生物が完全に融合して生成される物質)を探すため、手下のゼノファージ(シンビオート・ハンター)に全宇宙規模捜索の“パワハラ命令”を出すところから始まる。しっかりエディ/ヴェノムを見つけ出すあたりはご都合主義ではあるが、それもまたこのシリーズらしい。

エディとヴェノムの絆

物語の中心は、殺人犯として指名手配されたエディとヴェノム――つまり“おじさんとやんちゃ坊主”の日々の逃走劇だ。1作目から通して二人の絆がより深まっていることが分かる。もはや、ヴェノムが人を食べてもエディは怒らないほどの関係性なのだから。

デザインと演出のこだわり

最終章らしく、さまざまな演出が盛り込まれている。特にヴェノムが人間以外の生物に寄生するシーンでは、どの寄生体も「ちゃんとヴェノムしている」デザインになっており、制作陣のこだわりを強く感じた。エンドクレジットでは、作中に登場しない多種多様な”ヴェノム化”された生物のアートが披露され、まさに「いろんなヴェノムを見てくれ」と言わんばかりの演出だ。

バトルシーンと見どころ

もう一つの見どころは、研究所に囚われていた複数のシンビオートたちが、ヌルの復活を阻止するため、コーデックスを持つヴェノムを守ろうと次々と人間に寄生し、ゼノファージに立ち向かう場面。見た目は色違いのヴェノムという印象もあるが、武器や戦い方には個性があり、どこかファンタスティック・フォー的なチーム感がある。バトルシーンは混戦そのもの。ヴェノムを守るシンビオートたち、シンビオートを含む地球外生命体をすべて敵とみなす特殊部隊、そして不死身のゼノファージ。全然倒せる気配がしないゼノファージとの大乱戦の中で、ヴェノムとエディが取った行動は予想外の展開に。人間と共に生き、感情を学んだヴェノムのラストアクションは涙なしには見られない。

結末の余韻と新たな予感

本作では直接ヌルとの戦いは描かれず、その対決は持ち越しとなっている。一方で、エンディングでは生き残ったシンビオートがテディ・ペイン博士に寄生し、女性版ヴェノムの誕生を予感させる。これが新章の布石なのか、はたまた“ラストダンス”の余韻なのか。少しもやもやは残るものの、シリーズを締めくくる最後としては、まさに最高のラストダンスだったと感じた。

あとがき

今回もエディとヴェノムは止まらなかった。
結局このコンビ、最高にめちゃくちゃで最高に愛しい。

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